犬矢来
犬矢来は京都の町屋などでよく見られます。昔 道路が舗装されていなかった頃、馬や牛車がはねた泥から壁を守るために作られました。また野良犬や野良猫が多かったので、その糞尿からも壁を守りました。そして壁の前で物乞いをするお乞食さんや物売りなどを家の人が嫌い、その対策として曲げやすい竹で犬矢来を作りました。 でも今ではほとんどの道は舗装されて泥はねの心配がなく、お乞食さんもいなくなり、野良犬や野良猫もあまり見かけないので、そういったものから壁を守る必要もなくなりました。 それでもビルの中の料理屋さんや、町中でエアコンの室外機を隠すために犬矢来を置いているところがあります。ちょっとした工夫ですが、おしゃれで恰好良いです。