鐘馗さん
鐘馗さんは道教の神様で、中国の唐の時代の実在の人物です。玄宗皇帝が病にかかり高熱で寝ているとき、夢の中に鐘馗さんが現れ、「自分は科挙の試験を受けて落第し、自殺した者だが、皇帝が手厚く葬ってくれた。」とお礼を言ったそうです。そして皇帝が夢から覚めると、病は治っていたそうです。それ以来鐘馗さんは、疫病退散 魔除けの神様になりました。 日本では、京都東山の薬屋さんが小屋根に鐘馗さんを置いたのが始まりだそうで、東山では長いひげをはやし、長靴をはいて、刀を持った鐘馗さんをあちこちで見かけます。でも街を歩いてる人は楽しくおしゃべりをしたり、お土産屋さんをのぞいたりして、鐘馗さんに上からじっと見降ろされているのに気づきません。鐘馗さんは、コロナが終わり観光客が随分増えたなあと思っているのでしょうか。